福祉施設用語百選 第2話 生活保護施設とは?

生活保護施設は、身寄りがなく、身体的・精神的理由で日常生活が難しい人を対象とした社会福祉施設です。

そのサービスの中心は生活扶助です。

生活保護施設には主に下記の4種類があります。

宿泊提供施設

宿泊提供施設ではホームレスの人々など自宅がない人への宿泊場所が提供されることを特徴とする施設です。

あくまでも生活寮的な機能をもっているため、介護などの援助は行われません。

類似の施設として、生活困窮者を無料、または低額で一時的に滞在できる無料低額宿泊所がありますが、無料低額宿泊所は個人や任意団体などが都道府県知事に届ければ自由に設置できるため、生活保護の要保護者を対象とした貧困ビジネスの温床になっているという指摘もあります。

救護施設

身体や精神に障害があり、経済的な問題も含め、日常生活を営むことが困難な人が生活扶助を受ける施設で、自立した生活を促すための生活指導や生活訓練などが行われることが特徴です。

どのような種類の障害がある人でも入所できるのが特徴で、入所者には身体障害者もいれば知的障害者や精神障害者がいることもあります。

このため、食事や入浴、排泄、衣類の着脱などの一般的な介助のほか、リハビリテーションや職業訓練など総合的な治療や介護が行われます。

医療保護施設

生活保護を受けている人が対象で、医療を必要とする人に診療や医療ケアを提供することを特徴とする施設です。

かつてはホームレスや結核患者の保護施設として重要視されてきた施設ですが、施設数は年々減少しています。

更生施設

軽度の障害を抱えていたり、犯罪歴があったりして社会復帰社会参画が難しい人を対象とした援助施設です。

その人に合わせた職業訓練や生活訓練などが提供することを特徴とする福祉施設です。

また、退所後はハローワークなどと連携して社会復帰を援助します。

 

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